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林 巧; 鈴木 卓美; 山田 正行; 奥野 健二
Fusion Technology, 30(3), p.931 - 935, 1996/12
原研・TPLでは、核融合炉用大量トリチウム貯蔵設備におけるその場トリチウム計量技術の開発を進めている。一般にトリチウムは金属水素化物として貯蔵され、その貯蔵ベッドのトリチウム計量は、ベッドを昇温し、大量のトリチウムを解離・移送する容量法によって実施されてきたが、時間や労力大で安全上にも問題をひめている。本研究では、金属ベッド内にHeガスを循環できる2次配管を設置し、その循環Heガスのベット出入口温度差とトリチウム量(崩壊熱0.32W/1g当り)との関係から計量する通気式熱量法を採用し、最大25gのトリチウムを貯蔵可能な試験装置を作成して計量特性を取得・蓄積してきた。本報では、実際にトリチウムを貯蔵した時の計量結果をまとめるとともに、「確からしさ」は1000Ciレベル、検出感度は500Ci程度であること、その値は試験ベッドの真空断熱層圧力等、計量時の条件の安定性に大きく左右されること等を議論する。